インクルーシブコラム

障がい者視点の新商品開発・新事業・ビジネスモデル事例

視覚障害がイノベーションのヒントに。見えなくても花の色が知りたい

視覚障害の視点からイノベーションのヒントを掴む

わたげさんはお花が好き。ご自分でも育てています。
とある日、神社を散策していた時のこと。咲いていた黄色い花に近寄ると、”あ、いい香り。どんな花?名前は?何色してる?どんな咲き方?”と聞いてきました。やさしく花を触って花や葉の形を探りながら。
 見ることはできないのに、なぜ、色や咲き方を聞くのでしょう。自分がわたげさんだったら、と思って考えてみてください。この時大切なのは、考え抜くのではなく、自分事として捉えて自分だったら、まわりにいる人だったら、と捉えて直感を働かせること。
 美しく香りの良いお花に惹かれるのは、見える見えないに関係がないですね。意外と思われるかもしれませんが、全盲の方で服だけでなく、インテリアなどの色に拘る方もいらっしゃいます。
見えていなくても、頭の中には美しい世界がひろがっているのかもしれません。こうやっていろんな方に共感していくことが、視野を広げ固定概念を壊すことに繋がり、ひいてはイノベーションへと導くひらめきを生む原点になります。論理的思考はだれが考えても同じような答えに辿り着きますが、また、それが良いところですが、解決困難な課題への対処は、広い視野を持った上での直感やひらめきから生まれます。みなさんもこんなことから始めてはいかがでしょう。

わたげさんのコラムはこちら>>視覚に障がい わたげさんのコラム(2) 神戸三ノ宮あたり半日散策 Part2

インクルーシブデザイン・ソリューションズでは、障がいがありながら自立した生活を送っているリードユーザと協働することによって、さまざまな社会課題への気づきを誘い、イノベーションに導く、課題解決のレベルアップなどのサポートを行なっています。ここで、気づきを増やし、視点を拡大するためには観察の仕方や、気持ちの察し方のスキルが必要です。リードユーザのエピソードからどんな視点が必要なのか例をお示ししたいと思います。みなさんも是非考えながら、感じながらお読みいただき、視点を拡大していただければと思います。

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わたげさん

視覚に障がいがあるわたげです。
強度の弱視でほんのり色と光がわかるくらい。
視覚に障がいがあるからこそ見える世界をお知らせしてまいります。

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