インクルーシブコラム

障がい者の生活にある不便とユニバーサルデザイン

視覚障がいを持つ私が思う”見えない”ということ

オーブンレンジが動かない!

今日、初めてのお客様が来るので、ピザ生地やトマトソースを作り、シフォンケーキを焼こうとしたその時、オーブンが動かない!

手伝いに来てくれた友人が、見て直そうとしてくれましたが、やはり動かない!
お客様が来るまで2時間ちょっとある。
手作りピザを楽しみに来るのに、オーブンが壊れてしまっては話になりません。
そこで、急遽、友人とオーブンを買いに電気屋さんに行きました。

視聴覚障がいや液晶やタッチパネルが苦手

クレジットで支払う時のこと。
暗証番号の入力が、数字ボタンを押すのではなく、液晶画面をタッチするというものでした。
しかもセキュリティの為、数字の位置が変わる。これはもう、視覚障害があるとお手上げです。
今回は友人に暗証番号を伝えて入力をお願いしましたが、これは一人だと絶対無理です!暗証番号を他人に言わないと清算できないのなら、なんのための暗証番号かわかりません。
最近は、ファミレスでも居酒屋でもみんな液晶画面。
視覚障害者は、見える人と一緒か店員さんにお願いするかしかなく、自分たちで注文したくてもできません。
技術が進むにつれ、便利なものやデザインがスマートな物が、見えない人にとっても使いづらいと言うことがあり、そう思った人が発信していかないと気づかれずに過ぎてしまうと思います。

視聴覚障がい。まずは知っていただくことから

どこにも、プラストマイナスは共存しています。
だからこそ、立場の違う人が発信をすることがとても大事なんだと思います。
まず知らなければ、気づくこともできません。
みんなに良いというものは、難しいです。
多様性という言葉が一人歩きをしているように感じます。
障害者の自立と言われても、自分で出来ないようなシステムや制度がまだまだあり、矛盾がある事を多くの方に知っていただきたいです。

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川口育子さん
視覚に障がい

視覚に障がいのある育子です。
見えないから見えてくる世界があります。
そんなことを、書いてまいりたいと思います。

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