インクルーシブコラム

障がい者の生活にある不便とユニバーサルデザイン

盲導犬が我が家にやってきた

犬が盲導犬になるには?

これは、とある盲導犬が、盲導犬協会で産まれてから盲導犬になるまでの話になります。
間違っている事もあるとは思いますがご了承下さい。

盲導犬協会には、繁殖犬による自然交配や人工授精等で出産が行われているようです。
産まれてから2ヶ月ぐらいまでは、母犬と子犬は職員が24時間つきっきりでお世話をしているようです。
その後、他の協会と子犬のシェアがあったり、無かったりしますが、「パピーウォーカー」と呼ばれているボランティアの家庭に行き、人に懐く、吠えない、危害を加えない、色々なところに連れて行ってもらい好奇心を養う、雷などの突然の大きな音に動じないなどなど1年ぐらいかけて様々な経験をして育ててもらいます。
この時に、盲導犬候補の子犬には、「この子はAから始まる名前を付けてください、Bから始まる名前でお願いします」という形で、パピーウォーカーの方が名前を付けてくれます。この名前は生涯の名前になります。

パピーウォーカーに1年ほど育ててもらった後、協会に戻り、健康診断(尿・便検査、血液検査、レントゲンで関節の異常の有無等)、適正検査などが行われます。適正検査にクリアした犬は、次に盲導犬になるための基礎的な訓練へと進みます。

前方、上下左右の安全を確認しながら歩く(犬の右側を歩く人の事も考慮して歩く)、障害物回避、階段昇降、公共交通機関の乗降、ユーザーの声掛けにより、階段・エスカレーター・エレベーター・ドアなどを見つけて誘導する、道路が交差するところで止まる、排泄訓練(レジ袋お尻に装着してその中に排泄ををする)などの訓練をします。
さらに様々な訓練をし、最終的に訓練をクリアできるのは、10頭中2~3頭という狭き門です。
訓練をクリアできなかった犬は、協会に残り盲導犬啓発活動のPR犬として活躍したり、一般家庭でペットとして生活をおくる、パピーウォーカーの家に帰るなど、新たな生活を送ることになります。
ここまでが、盲導犬になるまでの大まかな流れになります。

盲導犬が視聴覚障がい者のパートナーになるまで

では、どのようにして私たち視覚障害者のパートナーになるのかと言えば、まずは、私たちが盲導犬協会に盲導犬をもらうための申請を行います。書類審査、面接等を行い、盲導犬が必要と判断されると、実際にどのような生活になるのか、自宅や、生活移動範囲等の環境確認のため、協会の職員が確認に自宅を訪れます。

盲導犬も私の行動に合わせるため、協会訓練師が訓練を開始します。

訓練内容としては、ユーザーに慣れる、家に慣れる、排泄訓練(自宅トイレやベランダ、外などのユーザーが決めた場所で排泄をする)、ユーザーの生活移動範囲を徐々に広げながら、犬と安全に歩行する訓練などを行います。
訓練師の人は、最初は、マンツーマンで付いて教えてくれますが、徐々に距離を空けて後ろをついて歩行をします。どこかに隠れていてちゃんと歩行ができているかなどを見極めながら、訓練を進めていきます。最後に、A地点からB地点までを安全に歩行できるようになれば、認定試験に臨みます。

私の場合は、歩くのが速いらしいので、歩行速度を私に合わすために、訓練メニューに体力をつけるために運動量を増やすなど、少しカスタマイズをしてもらうため、共同訓練に入るまでに数ヶ月かかることもあります。
共同訓練は、1頭目の人は1ヶ月。2頭目からは、2週間の訓練期間が必要になります。
最終日に認定試験を受けて、合格すれば盲導犬としてデビューになります。

盲導犬との新しい生活がスタートします。

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盲導犬ユーザー
ヒデさん

視覚に障がいがあるヒデです。
盲導犬ユーザーです。
私にしか見えない風景を
書いて参りたいと思います。

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