インクルーシブコラム

障がい者の生活にある不便とユニバーサルデザイン

手足が不自由な僕がテレビの設置をしてみた

車椅子ユーザーの家に新しいテレビがやってきた

我が家に新しいテレビがやって来た。
今までのテレビ、電源を入れても画面が映るまで時間がかかるようになってしまった。そのまま使ってきたけれど冬場は20分位かかる。というわけでアナログ放送が終わる時以来、約10年振りの新調。

当時の価格は43インチで約15万円くらいだった気がするけど
今回は同じメーカー50インチで8万円。技術革新とか価格破壊というより、なんか日本て経済成長してないんだなあ、と思った。

リードユーザーがテレビを設置してみた

設置と基本的な接続は業者にやってもらったけれど、ハードディスクやLANは自ら実施。
とはいえ、以前のコラムで丼の持ち方を説明したのと同様、両手を使った作業は僕にはなかなか厳しい。テレビ背面の接続口も見づらい。ハードディスクを落としそうになったところで、奥様にヘルプを依頼することに。
ここからは僕のコミュニケーション力が試される。

ハードディスクのUSBケーブルを接続してもらうもテレビ画面にはエラー表示。一度電源を切って差し直してもエラーは変わらず。
「他にUSBの差し込み口ない?」
「無いよ」
「もう一度よく見てくれる?」
「ありません(少しイラッとしてる)…あっ、有った。」
無事接続。
「ありかとう助かったよ、次はこのLANケーブルをお願い」
「どこ?…あったあった、でも入らないよ」
「向き、合ってる?」
「合ってるよ、ん~入らん!…あっ入った」
「これで完了、お疲れ様でした」

指示される側の気持ちになって具体的に、分かりやすく、穏やかに。

育成の仕事やってて良かった(笑)

テレビ設置で感じたこと

今時のテレビは家電ではなくもはやPC。
その機能の恩恵を授かるには、インターネットに繋いで、システムやアプリのアップデートが必須。なかなか大変でした。
メーカーのホームページで機種毎の対応方法を調べて、テレビ本体の設定画面からアップデート。途中でエラーがでて電源切ってやり直し。

ようやくAmazonプライムビデオが見れるようになりました。
不思議なのが、最近の映画がキレイに映るのは 当たり前ですが、古い映画もBSや地上波で見るより数段キレイなんです。映像としての情報量の差と、それを補正する画像処理エンジンの差かなと思います。
この補正のノウハウは各メーカーの持ち味らしく。ということは、視覚障害に合わせた補正をすれば、見やすくなるかもしれません。
そういった個別のアップデートも簡単に出来るといいですね。

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ディーさん

脊椎損傷、車椅子運転歴36年

車椅子ユーザーのディーです。
車椅子だから感じること、
車椅子だから見えること、
などなど
日々感じたことを綴ってまいります。

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